映画【ちはやふるー上の句ー】ネタバレ&レビュー

映画レビュー
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こんにちは。
動画ばかり観ているのに、観ているだけなんて・・・という思いから、アニメや映画のレビューをしてみようと思い立ちました。

ネタバレも含みます。

今回レビューするのは、映画
ちはやふる-上の句-】です。

実は私、ちはやふるは単行本を集めるくらい大好きな作品なので、原作を知っているならではの偏見みたいなものも含まれているかもしれません。

【ちはやふるー上の句ー】のあらすじ

ちはやふるは、コミックス累計発行部数1600万部(平成28年3月時点)の大人気の漫画です。

主人公の綾瀬千早(広瀬すず)と、幼なじみの真島太一(野村周平)と綿谷新(真剣佑)が、小学生時代に新の教えた「競技かるた」でどんどん強くなっていく物語。

家庭の事情で小学生高学年で福井に引っ越しをしてしまった新。

高校生になった千早は、新にまた会うためにずっとかるたを続けています。

かるた部を部活動として発足させるために、太一、古典が大好きな呉服屋の大江奏(上白石萌音)、小学生時代に千早と競技かるたを経験したことがある西田優征=肉まん君(矢本悠馬)、学年2位の秀才の駒野勉=机くん(森永悠希)を勧誘し、見事かるた部を作ることに成功します。

上の句では、かるた部で全国大会へ出場することを目指し、東京都予選大会に挑んでいきます。

無駄美人は3次元じゃ厳しい?

無駄美人と言われている千早は、動くと残念だけど動かないと誰もが見とれる美少女。

好みもあるとは思いますが、原作の千早は、絵のタッチもとても綺麗で、確かにとても綺麗な女の子です。

そんな千早を演じるのは、広瀬すずちゃんなわけですが、実は私、あまり彼女が好きではないのです。

それでも、広瀬すず演じる千早を見て、確かにこの子は可愛いなと思いました。

原作を知っているというのは厄介で、2次元を3次元に置き換えた時に、「ここが違う」「そもそも違う」と否定してしまいがちなんですよね。

肉まんくんだって、全然肉まんくんじゃねーじゃねぇか、と思いましたし。

それを言ってしまえば、太一や新、かなちゃん机くんも、なんか違うんです。

ただ、広瀬すずが確かに可愛かったように、映画を観進めていくうちに、原作の面影を感じられる一面ってあります。

例えばかなちゃん。
かなちゃん役の上白石萌音さんですが、声が凄く落ち着いていて、綺麗な通る声をしてるんですよね。

上白石萌音さんは「君の名は」の三葉の声も担当していますが、演技も上手なんです。

かなちゃん特有の女の子らしさを、とても上手に演じているなという印象でした。

そして新役の真剣佑くん。
口調や声が私の思う新そのもの。
私の思う・・・ですが。

穏やかな福井弁は聞いてて心地よかったです。

先程から声の話ばっかりしていますねw

2次元で見慣れている以上、3次元に変換させるのは、原作を知ってる人にとっては、なかなか難しいものだと思いました。

でも、今の時代で、千早を演じさせるなら、やっぱり適役なのは広瀬すずなのかもしれません。

他にピタッと当てはまる子は浮かびませんでした。

太一の「頭ポンポン」は欲しかった。

原作と映画を見比べてしまうと、どうしても頭に浮かんでしまうのは、「何故このシーンを変えたのだろう?」「何故このシーンをカットしたのだろう」という思い。

私が原作の中で大好きだったのは、瑞沢かるた部の皆が、団体戦で相手チームに押し負けている時に、札を拾いに行った太一が、皆の頭をポンポンと撫でながら戻るシーン。

そのシーンは確か原作でも1回きりのシーンなのですが、とても印象に残る、強烈なシーンだったんです。

太一が部長として、自分だけではなく、他の皆をリラックスさせるためにおこなった、太一なりの励まし。

映画でも観られるのかなぁなんて思ったのですが、観ることは出来ませんでした。

太一のちょっとした繊細さや、内に秘めた闇の部分、抱えている葛藤など、原作だからこそ伝わる部分も、映画の2時間だけだとやっぱり表現するのは難しいのかもしれません。

きっと、太一が皆の頭を撫でたのも、太一がどんな人物か、どんな内面か、そういったものが分かった上で見るから印象的になるのであって、映画でそこまでを表現するに至らなかったのかもしれないですね。

原作を知った人間が映画を見ると、こうなるから嫌ですねw

長編漫画を一部始終再現するのは難しい。

先程も話した通り、長編漫画を映画で再現するのは、限界があると思います。

私がちはやふるを好きなのは、主人公だけでなく、脇役にも感情移入出来るからです。

かなちゃん、肉まんくん、机くん、ひょろ、須藤先輩・・・みんなそれぞれ素敵なキャラクターをしています。

映画で全ては表現出来ないので、部分部分をカットしていかなきゃいけない部分は出てきてしまいますよね、そりゃ。

その点、映画の方では(原作はおいといて)、みんなのかるたへ対する思いなどが綺麗にまとまって表現されているという印象を受けました。

かなちゃんが唄を愛する気持ちや、机くんが自分は数合わせの部員なんだと傷つく気持ち、千早の「かるたを続けてれば新に会える」と信じる気持ち。

だけど、ちはやふるに限らず、私が映画で感じてしまうのが、序盤のなぁなぁ感。

映画に見入っているうちに、序盤の入りの事なんてすっかり忘れてしまうのですが、そもそも「かるた部」を結成させることも、とても重要なストーリーなのです。

幽霊部員の感覚でいる机くんを、太一が一生懸命説得して、「幽霊部員」ではなく「部員」として迎え入れようとするシーン。

「自分には勉強しかない、机しかない」と言う机くんに、太一は「俺達がいる」という意味を込めて、机を放り投げます。

なんだろう、演技のせいなのか、それとも尺の関係上、巻き気味の撮影だったのか、イマイチ説得力に欠けるシーンに見えてしまいました。

原作だと、もらい泣きしそうな位のシーンだったのですが。

決して私は「映画化反対派」ではないのですが、(だから映画も観たし)、ちょっぴり物足りなさのようなものは感じました。

広瀬すずの広瀬すず感

広瀬すず、可愛いのですが、いつでもどこでも「広瀬すず感」を感じてしまうのは私だけでしょうか。

演技そのものを下手だとか思ったりはしないのですが、「広瀬すず」だという認識が頭から抜けないのです。

他の映画やドラマなどでも、広瀬すずは広瀬すず。

千早も見え隠れしているのだけど、やっぱり広瀬すず。

彼女特有の癖とか特徴あるのかしら・・・

しつこいようだけど、原作を知っているというのは本当に厄介で、自分なりのキャラクターを知らず知らずに作ってしまってるところがあるんです。

だから、なんだか太一が太一じゃないとか、そんな思いが出てきてしまう。

もしも漫画と一字一句違わずに、全てを再現してくれてたら、広瀬すずも千早に見えてきたのかもしれません。

私が原作を知らずに観ていたら、千早は千早として映るかもしれないし・・・
そればかりは何とも言えません。

映画は漫画をうまくまとめている。

散々「原作」という単語を持ち出してはきましたが、「映画」としては、とても素晴らしいと思います。

かるたのスピード感や、勝負の緊張感、和気あいあいとしたかるた部の楽しい雰囲気など、きちんと伝わってきました。

上の句では、全国大会の東京都地区予選までを描いていますが、重要なポイントは基本的に漏らさず拾っています。

観ていて飽きる場面や、要らなくない?と感じるシーンはありませんでした。

長編漫画をぎゅっと詰め込んだにしては、綺麗なテンポで、しっかりと伝えたい部分を伝えることが出来ているように感じました。

これは決して悪い意味では無いのですが、原作を知らない方にとっては、充分に楽しめる映画なのではないかと思います。

原作を知っている人間を、3次元の映画で100%納得させるのは難しいものがあるのかもしれませんね。

ちはやふる-上の句-が観られる動画サイトは?

現在ちはやふる-上の句-が観られる動画配信サイトをご紹介します。

月額制の動画配信サイトも、登録してから2週間~1ヶ月無料としている所も多いですよね。

Netflixは数も多くて、私は好きなのですが、今はまだか配信していないようです。(H29年8月現在)

Huluではアニメ版を配信をしています。



DVDは楽天で販売しています。

それでは今回も閲覧していただき、ありがとうございました。

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